近年、1.6歳児、3歳児、保育園・幼稚園、小学校の健診などで乳歯の歯並びが、大人の歯と同じようにピッタリ隙間のない歯並びをしているお子様を多くみます。しかも、最近乳歯列でも前歯ががちゃがちゃというお子様も増えてきました。本来、乳歯列は大人の歯との生え変わりの保証のために、隙間が空いていなくてはいけないのです。しかし、上記のように乳歯列に隙間のないお子様たちは生え変わりの保証ができず、さらにご両親の歯並びの遺伝が加味されて、大人の歯並びが将来悪くなる場合があると報告されています。
食事と歯並びにも深い関係があります。近年、幼少期にやわらかく歯応えのないものばかり食べていたためにあごが発達せず、小さいあごのままのお子様が増えています。しかし、お子様のあごが小さいままだと、将来歯並びが悪くなってしまいます。歯並びが悪いことは見た目にもよくありませんし、歯が磨きにくいことで、むし歯のリスクも高まります。
そこでおすすめなのが、歯列育矯正です。一般的な矯正治療では、小さいあごのためにきれいに並ばなかった歯を数本抜歯してそこにスペースをつくり、歯並びをきれいに整えていきますが、歯を抜くことには抵抗を感じる保護者の方も多いことでしょう。
この問題を解決するために、歯をできるだけ抜かず、身体の成長に合わせ、あごの成長を促進や抑制させ、歯並びや噛み合わせを綺麗に誘導していく矯正治療が歯列育矯正です。あごの骨の成長や、歯の生え変わりを利用できるため、成長過程にあるお子様に向いています。